2011年5月15日日曜日

【シンガポール】佐藤製薬、東南ア事業拡大へ:来年に大衆薬を本格投?

 佐藤製薬がシンガポールを基点に東南アジア事業の拡大を狙っている。来年にはマレーシアで一般用医薬品(大衆薬)を本格的に販売するほか、中長期的には域内のほかの市場への参入も検討している。同社の海外事業の中でも急成長を遂げたシンガポール現地法人の経験を生かし、周辺各国を攻略していく構えだ。

 佐藤製薬シンガポールの見城浩マネジング?ディレクターは、NNAの取材に対し「シンガポール法人を通じ、2011年にマレーシアで大衆薬の販売を本格化させる。現在は同国市場への参入に向け、投入する商品の種類やタイミングを検討しているところだ」と語った。

 もともとマレーシアでは、シンガポール経由で栄養ドリンク剤「ユンケル」などを日系のスーパーを中心に少量卸していた。今回は流通?販売?マーケティング大手業者と代理店契約を結び、ドラッグストアチェーンなどにも販路を広げることになった。

 ■成功例を水平展開

 シンガポールから周辺国の事業展開を進める背景には、国内での販売が伸びていることがある。6年前にドラッグストアで販売を開始したところ、売り上げが大幅に増加。海外事業の中でも成功例となった。特に積極的な宣伝活動が功を奏し、しみ、そばかす、日やけなどに効果のある「ハクビ」シリーズの認知度が高まり、今では全売上高の半分以上を占めるという。

 マレーシア市場
にもシンガポールで実績のある製品を投入する予定。当面は首都圏クアラルンプールを中心とした都市部の非イスラム教徒を購買層に据える。将来的には同国で、イスラム律法に従い加工?処理された食品?製品に対するハラル認定を受けた大衆薬の販売も考えている。

 具体的には決まっていないが、東南アジアの他国への進出も視野に入れている。今後はシンガポールに正式な統括拠点としての機能を持たせ、域内事業を加速させる意向だ。

 ■新ブランド育成に投資

 域内各国での事業展開に向けた商品群の拡充に備え、シンガポールでは「ハクビ」に続くブランドの育成を図る。今年1月には鼻づまり、鼻水用の点鼻薬「ナザール」の新製品を発売。同ブランドの構築に力を入れている。今後も「そのほかのブランド育成に投資を集中させる」(同マネジング?ディレクター)。

 佐藤製薬は1979年にシンガポール現法を設立。ドラッグストア、百貨店、漢方薬局など約550店舗で60品目余りの製品を販売している。海外ではこのほか、米国、カナダ、ドイツ、香港、台湾、中国?広州に拠点を持つ。 Ragnarok rmt

引用元:レッドストーン rmt